2020/05/17改定

駅概要

西原(にしばる)駅は、1948(昭和23)年5月、西原~大谷間における従業員輸送の開始とともに開設された駅です。
※ 九州には、「原」を「はる・ばる」と読む地名が多くあります。例えば、JR鹿児島本線の「原田」駅は「はるだ」駅と読み、宮崎県にある航空自衛隊「新田原」基地は「にゅうたばる」基地と読みます。

西原駅を発着する従業員輸送列車は、当初大谷行きのみでしたが、その後三池港行きや万田行きの開設、また、大谷行きであった行先が平井まで延長されたりと、次第に拡充していきました。

従業員輸送は、三池炭鉱で働く炭鉱マンを集団社宅から坑口まで輸送することが目的であるため、一般旅客は乗車することができませんでしたが、1964(昭和39)年8月から1973(昭和48)年7月までは地方鉄道(三池鉄道)として営業運転されたため、一般旅客も乗車することができました。
また、地方鉄道の営業運転廃止後も従業員輸送は1984(昭和59)年10月まで継続され、その運転は早朝から深夜まで実施されました。
下表は、1976(昭和51)年1月5日改正の西原駅時刻表です(もし現地に行かれた際には、この時刻表を見て「次は何時かな?」と、時空を超えて列車を待ってみてはいかがでしょうか)。

当時の西原駅時刻表(1976(昭和51)年1月5日改正)

沿革

1948(昭和23)年05月西原~大谷間の従業員輸送開始とともに開設
1948(昭和23)年11月三池港~西原間の従業員輸送開始
1949(昭和24)年02月大谷~平井間の従業員輸送開始(大谷行き列車の行先が平井まで延長)
1951(昭和26)年09月三池港~万田間の従業員輸送開始
1964(昭和39)年08月地方鉄道・三池鉄道線として営業運転開始
1973(昭和48)年07月地方鉄道・三池鉄道線としての営業運転終了
1984(昭和59)年10月従業員輸送終了
荒尾市が設置している「三池炭鉱専用鉄道敷跡みどころマップ」より

現在の状況

現在も2面のホームが残されており、道床にはPC枕木が残っています。また、万田方面へ続く築堤も当時のままです。

現地に設置してある説明板の写真。(2020/05/13撮影)
四山側から原万田方面を望む。(2020/05/13撮影)
改札口跡(2020/05/13撮影)
下りホーム側からの駅全景(2020/05/13撮影)
下りホームから原万田方面を望む(2020/05/13撮影)
下りホームから撮影(画面左側が原万田方面、右側が四山方面)(2020/05/13撮影)
上りホーム側からの駅全景(2020/05/13撮影)
上りホームに残る吸い殻入れ(2020/05/13撮影)
上りホームから撮影(画面左側が四山方面、右側が原万田方面)(2020/05/13撮影)
手前に国道389号線が通る。線路は仁王立ちした高圧鉄塔の下をくぐりながら、原万田方面へ延びる。(2020/05/13撮影)

所在地