2020/05/21再編成

三池炭鉱専用鉄道最大のターミナル・三池港駅。構内には、石炭を石炭車に搭載するホッパーや、石炭車から石炭を落とす貯炭桟橋など、炭鉱鉄道ならではの光景が広がっていました。果てしなく広がるヤード、石炭の匂い、海からの風、そこは三池港の独特な雰囲気に包まれていました。

カメラを片手に三池港駅に行ったときは、クリーム色した2階建ての「鉄道課事務所」にいつも声をかけていました。ある日、西川さんという当時の鉄道課長の方が「いつ(炭鉱が)無くなるかわからんけん、いまのうちにいっぱい写真ば撮っとかんね。」と声をかけてくださいました。その一言が今でも忘れられません。それから約一年で、三池炭鉱は閉山となりました。

宮原坑や万田坑が世界遺産となった今、三池港にあったこの巨大なターミナルが現存していれば、、、と悔しく思います。今、この場所は、そこに線路があったなんて想像もできないほど変わってしまいました。せめて写真だけでも鮮明に残したいと思い、ポジフィルムが色褪せないうちにデジタル化したので(ネガフィルムは色褪せが進んでしまった)、ここに紹介します。

三池港駅の正面で展示されるかのように並ぶ20トン級B形1号機のシーメンス号と15トン級B形5号機(1996/08/28撮影)
マルーン色は、三池の機関車を象徴する色だ。(1997/02/11撮影)
この機関車が実際に動くところを見ることができなかったのが残念である。(1996/08/28撮影)
ホッパーの下に潜る17号機(1995/11/26撮影)
17号機は現在、三川坑跡地に静態保存されている。(1995/11/26撮影)
轟音を立ててホッパーの横を通過する18号機。(1996/08/28撮影)
三井化学専用線の最終列車牽引機となった19号機。(1997/02/11撮影)
20号機以降の45トン級B-B形は、角ばったスタイルとなっている。(1997/02/11撮影)
ホッパーから少しずつ出てくる21号機。(1997/02/11撮影)
石炭車「セナ」の横で休む21号機。(1995/11/26撮影)
西鉄から譲り受けた22号機。(1996/08/28撮影)
奥に見える建物が、鉄道課事務所。(1997/02/11撮影)
鉄道課事務所前の線路を、ゆっくりと通過する。(1997/02/11撮影)
石炭車「セナ」(1996/08/28撮影)
石炭車を連結して待機する22号機。(1997/02/11撮影)
空となった石炭車でも、その編成は重々しく感じる。(1997/02/11撮影)
シーメンス号の横をゆっくりと通過する22号機。(1997/02/11撮影)