管理人エッセイ – リバイバル塗装

2020年の今年は、西鉄北九州線の全廃から20年を数える。西鉄北九州線と言えば、赤地にクリーム色の帯が入った塗装が特徴的だった。通称「赤電」と呼ばれた塗装だが、このほど筑豊電鉄の3000形(3003号)で「赤電」塗装が復活し、5月30日から運行を開始するそうだ。
筑豊電鉄は、2000年11月26日の西鉄北九州線の廃止後、黒崎駅前~熊西間を西鉄から継承して今なお運行を続けており、今回の「赤電」塗装は西鉄北九州線の全廃20年を記念して企画されたものだという。

かつての車両に施されていたデザインや色合いを復活させることを、鉄道ファンの間では「リバイバル塗装」と呼んでいる。九州では、485系が国鉄メークになったり、西鉄1000形が終焉時に旧特急塗装になったりと、いくつかの車両にリバイバル塗装が施された実績があり、その車両が走るときはいつも鉄道ファンが沿線を賑わせている。鉄道だけではない。2013年には、日本トランスオーシャン航空(JTA)のボーイング737-400型機が、旧南西航空(SAWL)時代の塗装となって話題を呼んだ。

リバイバル塗装は、その時代を知る人にとっては懐かしい思い出であり、一方、当時を知らない若者の目には「珍しい車両」として映るに違いない。鉄道ファンの年齢層も幅広いため、リバイバル塗装の車両を見て感じる想いも人それぞれであろう。私の場合、485系のリバイバル国鉄メークを見たときは「真っ赤(Red Express)になる前はこの色だったなぁ」と感じ、また、西鉄1000形の旧特急塗装を見たときは「やっぱり西鉄はアイスグリーンに赤帯が似合う!」と思ったものだ。

ここで、三池の機関車の色を思い出してみる。現在、三井化学専用線に在籍する5両の機関車は、あずき色に近いマルーン色だ。しかし、三池炭鉱閉山の頃には、マゼンタかピンクのような色だったと記憶している。いつマルーン色になったかは定かではないが、もし、三井化学専用線の機関車がマゼンタ色になったら、それは正に「リバイバル塗装」である。

今から20年後、どんなリバイバル塗装の列車が走っているのだろう。気動車の車体全体を青く塗り、ドア部分だけを赤くした「復刻シーサイドライナー」か、それとも、オキサイドイエローの車体に赤い帯を配した「復刻西鉄2000形」か、それとも・・・。

20年後にどんなリバイバル塗装の列車が登場するのか今は想像もつかないが、20年後の未来から今を振り返ったときに、「あの頃は良かったなぁ。」と思える今にしたい。

管理人エッセイ – リバイバル塗装” に対して2件のコメントがあります。

  1. まさ より:

    熊本の市電5000系(旧西鉄市電福岡線1000系)はリバイバル塗装で走っています。
    めちゃくちゃかっこいいです。
    ああ「西鉄だぁ」と思ってしまいます。

    残念ながらきちんと写真に収めていません。いつかアップしたいですね。

    1. EZ traveler(管理人) より:

      まさ様、
      いつも有難う御座います。
      やはり、熊本市電の5000形には、西鉄時代のツートンカラーがよく似合いますよね!
      以前、白い塗装の5000形は見たことがありますが、西鉄カラーのものはまだ見たことがなく、私も見てみたいです。
      やっぱり、どんな車両にも原色が一番似合いますね!

まさ へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です