管理人エッセイ – 駅名
名古屋市営地下鉄 名城線に「市役所」という駅がある。
この駅は、文字通り名古屋市役所の最寄り駅なのだが、それと同時に名古屋城の最寄り駅でもある。このほど名古屋市は、この駅名を「名古屋城」駅に変更する案を示し、具体的な検討に入ったそうだ。
実は、私はこの「市役所」駅をよく利用している。仕事の用件で名古屋合同庁舎に行く機会が多く、その最寄り駅がこの「市役所」駅だからだ。6年ほど前に初めてこの駅を利用したとき、その駅名板を見て私は違和感を感じた。それまで、勝手な先入観から「市役所前」駅と思い込んでいたのだが、この駅名には「前」が付かないのだ。
日本には、「~前」と名付けられた駅が数多く存在する。鹿児島本線の「教育大前」駅、西鉄貝塚線の「香椎花園前」駅、福岡市地下鉄の「馬出九大病院前」など、例を挙げたらキリがない。そこで、「市役所前」と名付けられた駅は日本にいくつ存在するのか調べたところ、なんと全国に9駅も存在し、日本で最も多い同一表記の駅名だという。それでは、「市役所」駅はどうだろう。面白いことに、「市役所」駅というのは名古屋市営地下鉄 名城線にただ一つしか存在しないそうだ。もし「市役所」駅が「名古屋城」駅に改名されれば、日本から「市役所」という名前の駅が無くなることになる。
駅名は、その場所を的確に示す役割をもつ一方、その駅のイメージを映すものだ。
「市役所」駅と聞けば、いかにもオフィス街にあってビジネスマンが行き交う駅のようなイメージであるが、「名古屋城」駅と聞けば、観光地にあって家族連れや外国人で賑わっているような光景を思い描く。それゆえ、「名古屋城」駅に改名されれば、それだけで “行ってみたい” という感情が生まれ、結果として駅利用者の増加が期待できるのではないだろうか。
ここで一つ思いついたアイデアがある。「大牟田」駅を「三池」駅に改名してみてはどうだろう。「三池」という響きは、今や世界遺産となった「三池炭鉱」、かつて甲子園で優勝した「三池工業高校」、大蛇山伝説の残る「三池山」など、全国に知れ渡っている。
もちろん、これには賛否両論があると思うし、駅の改名には相当の手続きや調整が伴うため簡単な話ではない。しかし、そんな少しの工夫が、大牟田の街に活気を取り戻すきっかけになるのかも知れない。
申し訳ありませんが、「三池」というと港のあたりをやっぱ思いますし、
「大牟田」駅こそ思い入れがあります。改名には反対です。
また正直言うと「三池」という言葉にプラスのイメージはありませんでした。
三池騒動を真っ先に思い出すからです。
ただし三池工業の優勝(古いですが)、世界遺産等プラスのイメージも当然あります。
別途「三池」駅を作り世界遺産の入り口にするというのはいかがでしょうか。
あとこれもしつれいな話でしょうが、(新栄町の方には)
新栄町を改名しJRにも駅をつくって
「三池駅周辺」を整備するというのなら賛成いたします。
申し訳ありません
「三池争議」ですね。
騒動は鍋島でした(佐賀)
まさ様、
こんばんは、いつも有難う御座います。
仰るとおり、三池争議も全国的に有名な出来事ですので、「三池」にはプラスのイメージもあればマイナスのイメージもありますね。
やはり、大牟田の玄関として「大牟田」駅を名乗るのがベストでしょうし、「大牟田」の文字や響きに親しみがあります。
まささんの新駅案は面白そうですね!門司港の潮風号のように、三池炭鉱専用鉄道敷を再活用して新線を敷き、新たな観光鉄道の玄関駅を「三池」駅とするのもよいかも知れません。
武雄温泉駅という名前もありますが、そこに何があるかや何が売りなのかがよく分かる駅名はいいですね。
みっちゃん様、
こんばんは、いつも有難う御座います。
確かに、「武雄」駅ではなく「武雄温泉」駅とすることで、武雄に温泉があることを知らない方でも、そこは温泉街であることが分かりますね。
「南阿蘇水の生まれる里白水高原」駅のように、長い駅名で有名になるというパターンも面白いと思います。